畳の顔、畳表は日本のどこが生産地?国産畳表の安全性とは?

畳の材料は大きく分けて畳表、畳床、畳縁に分けられますが肌に触れる部分の畳表は人間に例えると顔のようなものです。

材料選びでも重要視される畳表ですが国産品といっても産地まで知らない方がほとんどではないでしょうか。

今回はそんな国産畳表についてご紹介していきます。

そもそも畳表とは。畳屋さんが作ってるの?

畳表はイ草を原料として経糸に麻糸や綿糸を使用し製織機で織り込んだゴザのことを言います。

畳の材料の中では一番目に付く部分ですよね。

ときどき「畳表も畳屋さんが作っているのですか?」とご質問いただくことがありますが畳表を製造しているのはイ草農家さんになります。

育てたイ草を刈り取り泥染めや乾燥など数多くの工程を経た後に農家さん自身で製織されて畳表が出来上がります。

畳表の生産地ってどこ?発祥の地は広島県福山市!

現在、国産畳表の原料となるイ草の作付面積の95%は熊本県が占めており高いシェアを誇っています。また、畳表の生産に関しても熊本県がほとんどを製造しているという数字が出ております。

その他に、福岡、佐賀、石川、高知、広島などの地方で少量にはなりますが栽培・生産されています。

中でも広島県産の備後畳表は1532年頃に沼隈山南地方で栽培が始まり福山は畳表発祥の地とされています。

昔はイ草といえば備後畳表と言われるほど有名でしたが後継者不足や高齢化といった問題で減少しつつありますが、少量ながら福山・尾道・世羅を中心として地場で育てたイ草で上質な畳表を製造し続けています。

最近では伝統を守るため若い方が就農されるなど盛り上がりを見せております。

中国産と何が違う?国産畳の品質と安全性

中国産の畳表は国産品に比べて安価なため賃貸物件や新築・リフォーム物件で使用されることが多く年間消費量も7~8割とかなりの割合を占めております。

国産品よりも安く仕入れることが出来る中国産は畳屋さんとしても取り扱いやすい商品かもしれませんが多くのの畳屋さんが国産品を推奨しており、お求めになるお客様も国産のご指名がほとんどで「肌に触れるものだから安心出来る素材を使いたい」というニーズが多いようです。

実際に熊本県産は着色が禁止されているため昔の中国産のように畳を拭いて雑巾が青くなるようなことは100%ありません。

それに生産者さん最初から最後まで全てご自身で管理して栽培、製織された国産畳表はツヤと厚みがあり見栄え・耐久性にも違いが出てきます。

まとめ

イ草の育て方や細かい製造方法には生産者によって違いがあり1枚の畳表の製造にはとても繊細な技術と労力が掛かります。今後は担い手不足からより貴重な素材になっていく可能性が高いでしょう。

国産畳表で畳替えをご検討の場合は、熊本県産はもちろんですが他の地方の国産品を使ってみるのも良いかもしれません。他の人とは違うオンリーワンの和室が出来るでしょう。

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