畳にスキマやへこみがある!表替えか新調どちらが正しい?
目次
畳は日常生活の中で足を踏み入れる場所として広く使用されています。そのため、時間の経過とともに自然と劣化が進んでしまいます。経年劣化は避けられないもので、ふと気がつくと畳の一部がへこんでいたり、畳と畳の間に隙間ができていることも少なくありません。
こうした状態に気づいたとき、「畳を新調するしかないのでは?」と考えがちです。ですが、実は新調以外にも畳の修復方法があるのをご存知でしょうか?新しく畳を買い替えるのではなく、「表替え」という方法を使って畳を蘇らせることができるのです。
今回は、畳にできる凹みや隙間について、その原因と対策、そして新調せずに表替えで補修する方法について詳しくお話しします。畳のメンテナンスに関する知識を深めることで、畳の寿命を延ばし、美しい状態を保つことができます。畳の表替えについて興味がある方や、畳の状態が気になっている方は、ぜひ最後までご覧ください。
畳に隙間やへこみができる理由とは?
畳は長い歴史を持ち多くのご家庭で使用されています。しかし、畳は自然素材であるため、使用環境や時間の経過によってさまざまな問題が生じることがあります。特に、隙間や凹みは畳のメンテナンスにおいて大きな悩みの種となります。では、なぜこれらの問題が発生するのでしょうか?詳しく解説します。
へこみ
和室を日常生活の中心にしている場合、家具の配置は避けられません。机やタンス、テレビ台など、重量のある家具を置くことで、畳に凹みが生じることがあります。特に、重い家具を長時間同じ場所に置いておくと、その部分が圧迫されて畳が凹んでしまいます。家具の脚の跡が畳に残ることもあり、見た目にも影響を与えます。
また、畳は人の動きにも敏感です。例えば、洋間との境目にある入口や、日常的によく歩く場所、そして普段座る場所は、頻繁に圧力がかかるため、へこみができやすいです。座布団や椅子を使うことで一時的に圧力を分散させることはできますが、完全に防ぐことは難しいでしょう。
隙間
畳屋さんはよく「畳がやせる」という表現を使いますが、これは畳が長年の使用によって徐々に収縮していく現象を指しています。畳は、湿気を吸収したり放出したりする性質を持っているため、湿度の変化に伴って膨張と収縮を繰り返します。この過程で、畳は次第に乾燥し、縮んでいくため、畳と畳の間に隙間ができてしまいます。
隙間ができると、その部分からすきま風が入り込み、部屋の温度調節に影響を与えることがあります。また、隙間から床下にホコリが入り込みやすくなり、掃除がしにくくなるというデメリットもあります。さらに、隙間に小さな虫が入り込むこともあり、衛生面での問題も生じることがあります。
畳の隙間や凹みは、和室の快適さを損なうだけでなく、見た目にも影響を与えます。これらの問題を解決するためには、適切なメンテナンスが必要です。次の章では、新調せずに表替えを利用して畳を修復する方法について詳しくご紹介します。
畳のスキマやへこみは直る?補修方法をご紹介
畳に隙間や凹みができてしまった場合でも、あきらめる必要はありません。畳の表替え作業を行う際には、職人さんが現場から畳を引き上げ、その際に隙間や凹みの大きさを丁寧にチェックします。ほとんどの職人さんは、お客様に言われずとも自然に補修を行いますが、念のために気になる部分があれば事前に伝えておくと安心です。
へこみの補修
へこみの補修は、凹んでいる部分を平らにするための作業です。具体的には、凹んだ部分にイ草やゴザを切り合わせて縫い付けることで、へこみを埋めていきます。この補修方法によって、畳は再び平らな状態を取り戻します。へこみが深刻でない限り、ほとんどの場合、この方法で十分に補修が可能です。
隙間の補修
隙間の補修も同様に、隙間の大きさに合わせてゴザを畳の側面に縫い付けることで行います。これにより、畳の長さが延ばされ、隙間が埋まります。この工程の後、新しいゴザに張り替えることで、畳は新品同様の寸法に戻り、見た目も美しく仕上がります。
隙間や凹みを補修せず新調した方がよい場合とは
畳のへこみや隙間は補修し、表替えを行うことで新品のように蘇ることが多いですが、必ずしもすべてのケースで補修が可能というわけではありません。畳の状態によっては、新調が必要な場合もあります。
例えば、隙間があまりにも大きすぎる場合や、畳を上げてみて裏の糸が切れていたり、畳床がふにゃふにゃしてコシがなくなっている場合などは、畳自体が寿命を迎えている可能性が高いです。このような状態では、表替えで補修するよりも、新しく畳を新調した方が良いでしょう。
畳を新調する時期の目安は、一般的には15年から20年と言われていますが、使用頻度や畳の状態によっても大きく変わります。畳の状態が気になる場合は、専門の業者さんに相談してみると良いでしょう。プロの目で見てもらうことで、最適な対応方法が分かります。
痛んだ畳を新調するときの目安とお値段の相場はいくら?地元の畳店と通販の違いは?-福山市
まとめ
畳の隙間や凹みは、長年の使用によってどうしても生じてしまうものです。しかし、畳替えをする際に必ずしも新調一択ではなく、状態によっては表替えでの補修も十分に可能です。畳の隙間や凹みを補修することで、美しく、快適な和室を保つことができます。
畳のメンテナンスを考える際には、業者さんに見積もりを依頼する段階で、ご自身の希望や気になる点をしっかりと伝え、相談することが大切です。適切な補修方法を選ぶことで、畳を長く大切に使い続けることができるでしょう。